DX人材リスキリング支援事業
お申し込み
商社株式会社ボナファイド
1966年創業。複合機や什器をはじめとしたオフィス用品の販売・メンテナンスを主要な事業とする。2022年に代表が交代して以降、DX認定制度にチャレンジするなど、DXに係る施策へと積極的に取り組んでいる。
▲写真左より、小山康志さん(データを活用した営業力向上コース参加)、上野修吾さん(経営戦略コース参加)、金子仁美さん(集客・販路拡大コース参加)
当社はキヤノン製品のディーラーで、複合機や什器をはじめとしたオフィス用品の販売・メンテナンスを主要な事業としています。昨今のコロナ禍で、我々の事業は大きな見直しを迫られました。リモートワークが一般的になったことで、オフィス用品の需要も変わったからです。世の中の働き方が変わっていくのであれは我々自身も会社のあり方を考える必要がある。そこで、2023年の冬からDXの取り組みを推進し始めました。 はじめに手をつけたのは、経済産業省が主催しているDX認定制度の取得でした。私は代表として、社員に誇りを持って働いてもらいたいと考えています。自社がよい会社だと胸を張ってもらうためにも、外部の認定制度を取得するのはいいアプローチでした。しかし、申請は却下されました。認定事務局から戻ってきた書類には指摘事項が山ほどあり、なぜDXが必要か、そもそもDXとは何かといった土台の部分から勉強し直す必要性を痛感しました。落ち込んでいたまさにそのタイミングで、このプログラムの存在を知り、すぐに申し込みました。
DXスキル診断を受けたときは、時間切れで解ききれない問題があったほどで、その難しさに驚きました。それもあって、プログラムではなるべく広く基礎を学ぼうと意識しました。 受講を通じて、特に私の心に残ったのが「DXは兼務だと何も進まない」という、ある講師の言葉です。その講師によれば、「デジタルに関連した既存の部署・部門が片手間にDXを進めても、部分最適な改革にしかならない。全体最適な改革をねらうには、横断的に人材を集めて、専任で取り組ませることが重要」とのこと。まさに当社に向けたアドバイスでした。というのも当時DXに向けてバックオフィス部門と技術部門が同時に動いていたのですが、考えの違いやコミュニケーション不足から、何をどう変えていけばいいのか、方向性がまとまらなかったからです。早速、この2つの部門から人材を抜擢した新しい部門「事業戦略部」を設置。ほか2名の受講者が学んだ内容も踏まえて、テーマを絞ってDX改革を進めてもらっています。
また、自身が学習を進めていく中で、人材育成についての気づきも得られました。 当社はディーラーであって、メーカーではありません。モノではなく、社員が財産です。だからこそ人材育成が重要であり、いくつか人材育成制度も設けていましたが、そこでの学びが本当に実践に役立つのかを問われると、疑問が残ります。一方今回のプログラムでは、単に講座を視聴するだけでなく、実践ゼミで自社の課題について考える、講座を視聴した内容を踏まえて業務で実行したことを記録するなど、極めて実践的な学びを得られました。当社の人材育成もこのくらい実践的であるべきだと実感し、制度全体を見直し始めているところです。具体的には、インセンティブのある資格取得支援や、新しいプログラムづくりに取り組んでいます。プログラムで使用した、毎月の実践結果を記録するシートも、そのまま活用させてもらうつもりです。人材育成の考え方も進め方も、プログラムで大いに学べました。
事業戦略部では現在、3つのテーマを軸に、DXの施策を検討しています。一つは情報の一元化。社内にある複数のデータベースをまとめた新しいシステムづくりと、効率的に運用する体制づくりに注力します。次に、Webサイトのリニューアル。お客様との接点を広げるために新しいオウンドメディアを展開し、継続的な効果測定を実施する予定です。最後に、新しいビジネスモデルの創出。実践ゼミを通じて異業種の方の考えや意見を聞くうちに例えば地域貢献やAlの活用など、これまでと違う軸で当社がお手伝いできることがたくさんあるのではと感じました。これからはプログラムで得た学びをを生かして、「お客さま成長支援サービス業」として事業を広げていけたらと思います。