2024年度実施実績MV
経営戦略コース

BPO株式会社アピックス

1920年設立。文書管理、印刷、業務プロセスアウトソーシング(BPO)を提供。DXを活用した業務効率化支援にも事業領域を拡大している。

▲左から平岩伸一さん、岡本匡史さん(経営戦略コース参加)

BEFORE
  • アイコン 顧客が先行してDXを進めている状況に、BPOを提供する会社として危機感を抱く。
  • アイコン 顧客のDXに追随するだけでなく、顧客のDXを支援する事業を始めたい。
  • アイコン DXに必要な人材・スキルを見定めて、DXを推進する基盤となる人事体制を整えたい。
AFTER
  • アイコン 社内のDX推進を担う専門チーム「DX・自動化チーム」を発足。課題解決を通じて、社内にDXの必要性を伝播させた。
  • アイコン 既存顧客に対し、クラウドアプリを活用した業務自動化を提案。Udemyで学びながらブラッシュアップし、案件化を実現した。
  • アイコン サービス構築に必要な役割を、4つのカテゴリへと分類。それぞれに必要なDXスキルを定義した。

社内外でDXを推進。
社員の意識改革と、新たな事業領域を開拓。

  • めざす先は、DXの支援を手がけられるようになること。

    当社は業務プロセスの運用をはじめとした、BPOサービスを提供する会社です。当社の主要な取引先は製薬・医薬品企業です。グローバルな舞台で競争している関係上、ビジネスの変革スピードが速いのが特徴です。DXも例外ではなく、どのお客様も対応を急がれています。こうしてお客様がDXをめざし、業務プロセスをどんどん変えていくなか、その運用にあたる我々が後れを取るわけにいきません。 当社が求めるDXの軸は大きく分けて2つありました。1つ目はDXを活用した新事業の展開です。単にお客様のDXに“ついていく”のではなく、お客様のDXを積極的に支援する新たな事業を立ち上げたいという想いがありました。2つ目は、社内外のDXの達成に貢献する人材の育成です。従来とは異なる社内インフラやアプリケーションをお客様に提案するためには、社員のITスキル全般を向上させることが必須です。組織改革プロジェクトを立ち上げ、DXを進める方向性は決めたものの、正直なところ「どこから手をつけるべきか…」と手探りの状態でした。そこで、今回の事業に参加することで、まずは一歩踏み出すきっかけにしようと考えました。

    経営企画室 室長  平岩 伸一さんと、カスタマーリレーション部 部長  岡本 匡史 さん
    経営企画室 室長平岩 伸一 さん
    カスタマーリレーション部 部長岡本 匡史 さん
    平岩さんは新規サービス・プロジェクトの立ち上げ、人材採用等を担当。岡本さんはサービス運用部門を統括し、顧客の業務最適化をリードしている。
  • 人材育成と新事業展開の両軸から、DXを推し進める。

    1つ目のねらいは、新事業の視野を広げ、顧客の課題解決に貢献することでした。そのために、クラウドアプリを活用した業務の自動化について本事業で学び、既存のお客様に対して業務効率化の提案を行いました。新しい取り組みではありましたが、実践を重ねながら知識を深め、最終的には案件化につなげることができました。 2つ目のねらいである人材育成については、まず社内の各チームが担う役割を整理することから始めました。
    その際、組織マネジメントの講座を参考に、業務内容やお客様との関わり方をもとにチームを4つのカテゴリに分類しました。例えば「サービスフロント」といった分類を設け、各カテゴリごとに具体的な役割を可視化しました。これにより、各チームがDX推進に向けて、どのようなスキルを伸ばすべきかが明確になりました。
    また、新たな取り組みとして、業務の自動化に関心を持つ社員を集めた「DX・自動化チーム」を設置しました。 このチームは、表計算ソフトのマクロを活用した作業の自動化など、各部署の担当者から寄せられる相談に対応する特設チームとして活躍しています。

    • 経営課題の整理

      経営課題の整理
      経験豊富なDXコンサルタントとの
      面談を基に経営課題を整理
    • 経営課題の整理

      育成スキルの明確化
      DXスキル診断の結果も踏まえ
      現在地と育成したいスキルを明確化
    • 経営課題の整理

      学習計画書作成
      育成スキルのレベルと内容に応じた
      個別最適な学習カリキュラムを作成
  • “運用”から“提案”へ。殻を破るチャンスを得られた。

    当社はこれまで、お客様の業務プロセスの“運用”に特化してきました。しかし、今回の取り組みを通じて、単なる運用支援にとどまらず、お客様へDXを“提案”する基盤が整いつつあります。また、DXに対する社員の意識も大きく変わりました。「DX・自動化チーム」にはこれまで約30件の相談が寄せられ、そのうち3分の1は既に解決済みです。社内の課題解決を重ねることでノウハウが蓄積され、いずれは社外にも展開できる可能性が広がっています。また、チームに所属する社員は自発的にITスキルの習得に取り組み、必要な知識を学びながら実践することで、スキルを飛躍的に向上させています。その姿勢が周囲にも良い影響を与え、「自分たちもDXを活用できるのでは」と考える社員が増えています。 この流れをさらに加速させるため、役員を含めた全社員を対象に、ITリテラシーやAIに関する体験型研修を実施する予定です。今回、実践を通じた学びの効果を強く実感しました。だからこそ、学んだ知識だけでなく、学び方そのものを、社内外に還元していくつもりです。

    参加した2人
    ▲参加された2人が中心となって、社内ポータルサイトの整備も進めているとのこと。
  • 担当したラーニングパートナーからのコメント

    お2人とも、職場の課題を解決する意欲が非常に高く、学習したことをすぐに実践されていました。事業の創出や、人事体制の刷新をはじめ、数々の成果を得られたのも納得です。会社の先陣を切ってDXを推進するお2人の熱意が、部署やチームへと伝播し、さらなるDX推進の機運が高まることを願っています。ぜひ今後も、事業で得た知識や気づきを改革に生かしてください。

    担当したラーニングパートナーからのコメント

プログラム参加企業の事例