2023年度実施実績MV
業務効率化コース

商社株式会社柴田屋ホールディングス

酒類に関する事業に特化した企業グループ。飲食店への卸業を中心に、醸造、輸出入、オンライン販売、飲食店経営、物流など、業務範囲を拡大中。生産から小売りまでをグループで担う「6次産業化」を進める。

▲写真左より、DX推進チーム課長の山下浩さん(業務効率化コース)、主任の笹川美雪さん(集客・販路拡大コース)、主任の小林可奈さん(データを活用した営業力向上コース)

BEFORE
  • アイコン 複数のシステムが個別に存在しており、同じデータを二重に入力する必要があった。
  • アイコン サテライトオフィス事業を開始したが、コロナ禍が落ち着き、伸び悩んでいた。
  • アイコン 部署の主な役割はシステムの保守。相談を受けてから業務を始めていた。
AFTER
  • アイコン 勤怠システムと給与システムを統合。両業務の作業時間が、およそ2~3割減少。
  • アイコン ペルソナ(顧客像)を設定し、営業時間やWebサイトを修正。前年比300%超の売上を達成し、黒字経営が続く。
  • アイコン 経営陣と折衝して新システムを導入するなど、率先して動き、システムによる業務改革を提案。

システム統合は改革の一歩目。
提案型チームが会社を変える

  • 中小企業の実情に即したリアルな実例が学べる

    社内のシステムを構築、運用、管理している私たちシステムチームが、「DX推進チーム」として生まれ変わることになったのは、2023年9月です。システムチームの仕事が、今あるシステムが正常に働くように、いち早く障害に対応することだったのに対し、DX推進チームに託されたのは、システムを活用した業務改善を自分たちから積極的に提案し、会社に変革をもたらす役割。組織変更が行われようとしているときにちょうど本プログラムの募集があり、メンバー3人でそれぞれ異なるコースを受講することにしました。 参加して感じたのは、教科書的な一般論を学ぶにとどまらず、業務での実践を念頭に置いたプログラムだということ。実践ゼミは、自社の課題を見つけて今、何に取り組むべきかを考える内容で、業務改善の方法論を体系的に学べました。Udemyでも、現場に即した実例の紹介が役立ちました。たとえばAlの講座。画像認識や自動文章生成を社内システムのどこに実装すると便利になるのかなど、中小企業でのAIの使われどころが理解できました。

    管理部総務チーム 課長 山下 浩さん
    管理部総務チーム 課長山下 浩 さん
    DX推進チームのリーダー。「業務効率化がゴールではなく、『顧客への提供価値向上』『自社の優位性の確立』につなげたい」。
  • 受講しながらシステムを統合、早くも成果

    プログラムに参加しながら、人事、勤怠、給与など、別々に動いていた各システムの統合に向けて動き始めました。実践ゼミでの講師の方からのアドバイスをはじめ、受講で得た学びを基にめざしたのは、単に一元化するのではなく、不要なプロセスを見つけ出して削り、人為的なミスが起きにくい効率的なシステムにすること。自社に合う低コストのクラウドサービスを探すところから始め、受講を終える頃には、勤怠と給与システムの統合が完了。無駄なデータ変換や二重入力がなくなり、ミスも明らかに減りました。体感で、作業時間を2~3割は削減できたように思います。 時間的な余裕が生まれた分、採用業務に力を割くなど、今までできなかったことができるようになりました。現在は経理システムと連動を図るなど、さらなる統合を進めている最中です。

    • 経営課題の整理

      経営課題の整理
      経験豊富なDXコンサルタントとの
      面談を基に経営課題を整理
    • 経営課題の整理

      育成スキルの明確化
      DXスキル診断の結果も踏まえ
      現在地と育成したいスキルを明確化
    • 経営課題の整理

      学習計画書作成
      育成スキルのレベルと内容に応じた
      個別最適な学習カリキュラムを作成
  • コースそれぞれの学びが、行動として結実

    他コースの学びも、チームとしての成果につながっています。 「データを活用した営業力向上コース」では、勘や経験に頼らない、エビデンスに基づく戦略の必要性を学びました。現状のデータでは十分な分析が難しいことから、各部署に新たなデータの収集を呼びかけています。さらに、経営陣と折衝して、BIツール(※)の導入にもこぎつけました。業務時間や残業時間を可視化して、労務環境の把握、改善に活かすとともに、今後、DX推進チームを起点とする活動によって労務環境がどれだけ改善したか、成果を数字で出せるようにしたいと考えています。 「集客・販路拡大コース」の学びは、まず、サテライトオフィス事業に活かされました。講師のアドバイスを参考にペルソナ(顧客像)を設定。それを基に営業時間やWebサイトを修正したところ、前年比300%超の売上を達成し、その後も黒字経営が続いています。現在は、飲食事業部門の改革にも乗り出しています。こちらも経営陣に提案、交渉して、レジシステムをすべて新しいものに差し替えました。今後、売上データの取得、分析や、他のシステムとの連携が容易になり、精度も高まるはずです。

    自社オリジナルの日本酒や、独自輸入のビール、ワイン
    ▲自社オリジナルの日本酒や、独自輸入のビール、ワイン

    ※BIツール:データをグラフや表などの形で見える化して、意思決定に役立てるソフトウェア。
    BIは「Business Interigense」の略

  • 自分たちから動き出し、業務変革の起点に

    システム担当の部署というのは、顧客と携わらないバックオフィス業務でありながら、会社の仕事のしくみを根底から変えるポテンシャルをもっています。だからこそ、自分たちが受け身でいると、会社は現状維持で止まってしまう。これまでは各部署から依頼が来てから動いていましたが、今回の学びを機に、店舗の店長会議に出て状況を共有する、経営陣に新たなシステムの導入を直談判するなど、チームメンバーの行動が積極的になってきました。今後も社内のあらゆる部署に改善を呼びかけ、会社の業務変革をリードする存在をめざし続けます。

    お店の写真
  • 担当したラーニングパートナーからのコメント

    3回目のオンライン実践ゼミで、早くも社内プロジェクトの計画書を授業内で公開し、講師や受講生から意見を募っていました。参加当初から業務変革に本気で取り組もうとしている様子が、ひしひしと伝わりました。他コースの受講生を含め、3人がそれぞれの立場で学習・実践を着実に進めて成果を出しており、DX推進チーム全体としての実行力の高さを感じます。社の成長を支える、ますます重要な組織となるでしょう。

    担当したラーニングパートナーからのコメント

プログラム参加企業の事例